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彫刻

彫刻

つよく、うつくしいカタチ
​弱みは強みにかわる
メインモチーフは節穴です
2015.08 019.JPG

節穴について

抜節は

折れた枝をかばいながら

成長した箇所

枝が抜けてそこに空いた穴が

抜け節

樹は人と違い、生きた軌跡が

カタチとして目に見える

生きているものが

生命を維持するために

とった行動が

カタチという軌跡に

なってここにある

抜節は、

傷ついても生きて

年輪を重ねた痕

強くうつくしいカタチ

穴達

穴達

​アカマツ

見ているようで、見られている

2019KAJIMA彫刻コンクール

​模型入選作品

残生

​残生

画像をクリックしてご覧ください

スギ、マツ、ヒノキ

​山梨県 河口湖ハナテラス他

朽ちていく過程のような

生まれてくる過程のような

風化や劣化など

ものが朽ちていく過程では

軟らかいところから姿を消し

硬いところだけが残る

節は後者

物体としては

死に近づいているようであり

現れた形はまるで

土から生えてきたような形

うまれたてのような

ほっこりと平和な風貌で

春に芽生える山菜のように

 

森で出逢ったら

ついうれしくなるような

摘んで家に持って帰ったら

子どもたちがわぁっと喜ぶような

そんな形だった

反転の森

反転の森

サクラ、ホウ、エンジュ、ケヤキ、クリ、カエデ他

​山梨県富士川児童センター

家具や造りつけカウンターと

共に収めた大型壁面彫刻

図書スペースの上部

幅7Mのたれ壁に設置した壁面彫刻

個性豊かな子どもたちの間で

共有されるさまざまなこと

いつか吹く反転の風のことを

福島の樹々で表現しました

とんがり葉っぱ
まんまる葉っぱ

赤い木、白い木、黄色い木

みんな違うから
得意なことも違う

上に伸びる木
横に広がる木

逆さまに生える木
目に見えない木

そんなのないって?

決めつけちゃいけないよ
あるかもしれない

違うからこそ
限られた森で
みんなが生きていける

鳴き声

鳴き声

ヒノキ

節穴が鳴いたら

土ぶえをもらったので吹いてみた

最初の数日は音が鳴らなかった

 

土ぶえは、土でつくった丸い塊に

穴だけが空いている

これで音を出すのは

ビール瓶を鳴らすのと原理は同じ

土ぶえの穴の深さ、穴のむき

こつをつかむと音が鳴るようになる

穴が空いているだけなのに不思議

節穴がもし鳴くときは

きっと同じように

風がうずを巻いてのぼるのだろう

ふたたび

ふたたび

スギ、マツ、ヒノキ

​山梨県 河口湖ハナテラス

孵化した蚕が繭を形成し

成虫へと変態を遂げる

姿を変えてふたたび生きる

樹から節が、

節として生きるこれから

​今はその時をそっと待っている

吸収と排出を繰り返し、成長する
伐採され木材となるが

木はこの時点で生命を失うのだろうか


木材となり、例えば僕の手によって
彫刻や家具に形を変える


その間もその後も
樹の時間は途絶えることなく
続いているのではないだろうか

変態を遂げながらふたたび三度
生命は続くのかもしれない

節穴標本

節穴標本

スギ、マツ、ヒノキ

​六花亭製菓 第5期六花ファイル選出作品

標本は、

その生物の存在を証明し

特性を明らかにするための

大事な証拠である」

wikipedia

木に囲まれた森の中にいても

節の姿は見えない

 

しかしそこに節は、確かに存在し

役割を果たしている

 

木を存在させる構成要素には

表に現れており目に見えるものと

表に現れず目に見えないものがある

 

その全てが機能し関わり合うことで

木はそこに存在している

 

目に見えないもののうち

ひとつだけでも、もし可視化出来たなら

身近な人や世界が

全く違って見えるかもしれない

 

見えないものを見ようとする努力で

気づき改め、変わることが

出来るかもしれない

共に成る

共に成る

サクラ、クリ

​山梨県富士川町観光大使委嘱記念品

欠けたもの同士が

​共に成る

2種類の欠けたカタチが

合わさって

ひとつのカタチをつくる

それは

共に成す

それに加えて

それぞれが存在を濃くしていくと

共に成る

​目指すはそこ

昇和

昇和

札幌軟石

​北海道新十津川町 ホアルの森

北海道札幌市 ぽすとかん

​山梨県甲府市 芸術の小径

初めて手がけた彫刻作品です

​2012年から製作

目の前の石に心を映そうと考えた

頭がまだそれを考えているうち、

手は石を削り始めた

頭が悩んでも、手は止めないでおいた

 

まず、石を立たせた

次に安定させるため三脚にした

石は、ここまでで立ち上がり自立していた

個として存在する時に正面はどこだろう

左右は対照が良いだろう

 

気づくと手が合わさるカタチになっていた

驚いた

 

集中しようとする時、僕は手を合わせる

心を映そうと集中していた僕の心は

見事にそこに映っていた

写真は札幌軟石ですが

最初につくったのは大理石

土で形成した焼き物や

​ケヤキの大木でもつくっています

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